自社開発のソフトウェアでは位相シフト法などで投影した縞模様の位相情報を計算し、3D情報を解析する手法を用いております。また、キーエンス製のLJ-VシリーズやLMI Technologies製のGocatorなどで利用されているラインレーザーを用いた光切断方式の理屈も理解しており、使いこなしも得意としております。
①位相シフト法(特徴:高精度、高精細)
下図のように等間隔にシフトした縞画像が3枚以上あると256段階の濃淡画像から縞の位相情報を計算できます。通常の256段階の濃淡画像に比べてサブピクセルで縞の動きがとらえられるので、高精度に縞の動きが計算できます。この縞の動きと高さの関係式をキャリブレーションにより求めておくことで、高精度かつ簡単に3D計測が行えます。当社では、対象物を静止した状態で自社開発のプロジェクターで縞をシフトする方式と、対象物側を動かしたままシフトした縞を取得する方式の2種類を採用しております。
<想定される使い方>
インラインで高精細にプレス部品の反り検査、静止状態で高精細にプレス部品の凹み検査
②ワンショット位相解析法(特徴:高精度、高速)
1枚の縞画像からシフト画像を画像処理で生成し、位相シフト法の計算式で位相情報を計算します。シフト画像を作る際に空間方向の情報を用いるのでXYの分解能は低くなりますが、ワンショットで計算できるので緩やかな反りや凹みを検査する場合は適しています。
<想定される使い方>
インラインでプレス部品の緩やかな反り検査、静止状態で緩やかな凹み検査