2023年5月に創業し、まだ微力な浅原技研ですが、「世界の企業」と戦うための準備を進めています。「提案のバリエーションの強化」、「優秀な人材の確保」、「業務の効率化」を進めており、速く質の高いアウトプットが出せる取り組みをしております。
①「提案のバリエーションの強化」
従来の検査装置メーカーは、ターゲットはフィルム・紙のみ、検査方式はインライン2Dのみなどのように特化型企業が多く、標準化して特化することで利益を上げる検査装置メーカーが多くいました。しかし、お客様の立場からすると他の方式ではどうなのかがすぐに判断できないので、色んな検査装置メーカーに相談して最も良い性能が出たメーカーを採用するといったことを行うため、非常に判断までに時間がかかっておりました。弊社では、静的・動的、2D・3D、正反射・乱反射などの条件でのテストを全て社内でテストできる環境を2024年3月までに進めており、浅原技研に1日来れば比較検証ができるように体制を整えています。また、ターゲットを絞らず半導体・材料・電子部品・自動車・医療・電機のお客様から開発依頼を受託しており、様々な業界における問題の解決能力を日々向上させております。
②「優秀な人材の確保」
私(CTO)が昔勤めていた日本電産の永守社長が言っていたことを参考にしております。世の中には優秀な人材が2割、普通以下の人材が8割で、会社の利益のほとんどは優秀な2割の人材がキーマンとなっているという話です。理由は、自らの能力を高め、信念を持ち、利他の心で他者の成長や会社の成長に意識を傾けられる人間はマネージャークラスの人材にしかいなく、他の社員はこの人たちの影響を受けることで初めて成果がでるという考えからです。永守社長は、マネージャーを「チャッカマン」、一般社員を「ローソク」に例えていましたが、チャッカマンがいない限りはローソクは「情熱の火」を灯せず、アウトプットが出ないという話は非常に分かりやすく、自分の実体験でも納得のいく話だったので、現在は弊社のバリューに設定した5項目中4項目に当てはまるマネージャークラスの優秀な人材の確保を進めております。
③「業務の効率化」
弊社は、これから検査装置の世の中は「大インテグレート時代」、「ライバル企業は海外」に移行していくと考えています。理由は、日本の大企業はメイン事業、例えば日本電産はモーターの技術に優秀な人材を大量に確保し注力しているといったように各大企業はメイン事業に力を注ぎ、検査装置などの生産技術は少人数でやっているからです。数年後には検査装置のニーズに対して社内の人材数が不足し、一時的に補強しますが、バックグラウンドが違う人がすぐに活躍できるような簡単な仕事ではありません。機械・電気・光学・ソフトウェア・画像処理・2D・3D・AI・ロボットなど様々な知識や経験が必要になるので、作ることは難しいですし、作ったものの複雑な問題点を見つけ出す全体を俯瞰して見れる人材が足りなくなると考えています。また、人件費などの関係から工場の海外移転などが増えると海外の検査装置メーカーがライバルになることも十分にあると思います。最近、中国の動向を見ていますが、価格は日本メーカーより安く、トラブルサポートも36時間以内に解決するといったスピードプランを用意している企業も多く、弊社もコスト・スピードは重点を置いて取り組んでいます。ただ、中国企業と違うのは「品質」や「使いやすさ」にこだわり、質の高さで差別化できるようにしていきたいと考えています。今まで以上に速く、質の高いアウトプットがどうすれば出せるのかを考えており、数年後におとずれる「大インテグレート時代の世界戦」で生き延びられる企業に「チャッカマン」として先導していきたいと思います。